フォレストピア創造記 第一章 第二節 ~最初の夏~

眩しい夏の中で、笑いと衝突が、少しずつ未来の輪郭を描きはじめる。

あらすじ

ライブという大きな舞台を乗り越えたラムリーザたちは、帝都で定期的にステージに立つ日々を迎える。
音楽はいつしか、「特別な出来事」から「続いていく日常」へと変わりはじめていた。

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試験を終え、季節は夏休みへ。
自動車学校での合宿が始まり、仲間だけの空間で、他愛もない雑談と小さな本音が静かに積み重なっていく。
笑い声の裏で、それぞれが自分の立ち位置を意識しはじめていた。

夏休みの途中、ラムリーザとソニアは帝都へ帰省する。
二人の大喧嘩、兄の婚約者との出会い、久しぶりの家族団欒、そして二人きりで巡る思い出の場所。
過去の風景の中で、変わったものと変わらないものが、これからの関係を静かに問いかけてくる。

物語の転調は、ライブ会場でのリリスの誕生日イベント。
ソニアとの衝突は、まるで戦争のような騒動へと発展し、リリスは長く抱えてきた過去のトラウマと向き合うことになる。
視線を恐れてきた彼女は、もう一度ステージに立つ意味を、自分自身の意志で選び取ろうとする。

夏休みの終盤、舞台はクリスタルレイクへ。
リゲルの別荘でのキャンプ、リゲルの過去の恋の話、夜の怪談、未来についての語らい。
そこで語られたものは、仲間それぞれの「これから」を考えるきっかけとなっていく。

日常から一歩外に踏み出した、短くて濃い夏の時間。
仲間と共に過ごしたこの季節は、確かに、彼らの未来の輪郭を描きはじめていた。
 

物語は、日付に沿って一日一話の形式で進んでいきます。
タイトルと分類を見ることで、話の内容がおおよそ分かるようになっています。
各話の文字数は、おおよその長さの目安としてご参照ください。

※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。

 

目次

日付(現実世界換算) タイトル 分類 文字数
7/2(土) 彼女は試験勉強をしない 日常 3418文字
7/6(水) 休みの計画と、ちょっとヒミツな新曲 雑談 4138文字

Posted by 桐代音若